なぜ飼い主のいない猫に「キジトラ」が多いのか
キジトラの毛色は遺伝子学的に優性(現れやすい)遺伝の特性を持っていると言われています。
現在私たちが目にする猫の原型となる「リビアヤマネコ」の毛色柄もキジトラに近く、山中や草むらで外敵から身を護ったり、獲物をとる際に迷彩効果が役立ち、必然的に生き残って増えてきたと思われます。
現代でもいちばん多い毛色柄のキジトラが、遺棄されたり、未手術の飼い猫が外で自然繁殖して、街中でもその迷彩効果を発揮し、建物の陰や草むらに溶けこんでいます。キジトラは祖先から野性的な性格も受け継いでいるとも言われており、これらの事から様々な危険のある屋外で生き抜いている飼い主のいない猫にキジトラが多いのだと言えるでしょう。
「よくいる柄」として遺棄されたり、家族として迎えられにくいという一面もありますが、キジトラでも様々な色柄があって個性もあり、庶民的で愛される毛色柄とも言えます。
性格もその個体や環境によって千差万別なので、毛色柄に隔てなく不幸な猫が減ることを願います。