Q9-1 地域猫を迎える前に
地域猫を迎えるということ
地域で見守られている猫でも、一代限りの命を全うするまで屋外の過酷な環境で生きていかなければなりません。
ケガや病気の猫を放っておけない…そう思う人もいるでしょう。
もちろん、信頼できる人のもとで、飼い猫として生涯を過ごせるなら、それが最善です。
ただし、すでにその猫に温かい心を寄せ、お世話をしたり気にかけている人達がいるかもしれません。無断で連れ去ったりせず、まずは地域との調整を行うことが大切です。
終生飼育できるか、じっくり考えて
●地域猫を家族として迎えるには、責任と覚悟が必要です
- 感染症(ノミ・ダニはもちろんのこと、猫風邪や猫エイズ・猫白血病などを含む)やケガ・病気になっている可能性を考慮する。必要な医療を受けさせられる?
- 環境の変化で猫の性格や行動も変わることがある。慣れるまで時間がかかっても愛情を注げる?
- 先住猫がいる場合、場合によっては部屋を分けなければならないこともある。
- 一度保護した猫を元の場所や別の場所に放すことは、「遺棄」にあたり「犯罪」であり、地域に迷惑をかけると共に、猫にとっても過酷なことである。
「飼い主のいない猫」でも、地域で管理されている存在です
●事前に告知や話し合いをしてトラブルを防ぎましょう
- お世話(エサやりやトイレ管理)している人がいないか、地域の人や自治体、ボランティアさんに確認する。
- 「猫を家族として迎えたい」という気持ちを丁寧に伝え、理解を得るよう努める。
- 地域猫に関わる方や町会など地域の代表者とも連絡先を交換し、保護の日程を知らせたり、質問や苦情があれば対応できるようにする。その後も猫の近況を知らせるとよい。
- 飼い猫が外に出ている可能性もあるので、地域でよく確認し、慎重に判断する。
<地域の方と連絡先を交換するメリット>
①トラブル防止・信頼関係の構築
②今後の飼育に役立つ猫の情報を得られる
(健康状態、病歴、性格、生い立ち、etc.)
③何かあった時の相談(捕獲協力、脱走時の情報提供、etc.)